開花時季は年によって異なる場合があります
一月
冬牡丹
(ふゆぼたん)
蝋梅
(ろうばい)
ロウバイ科の落葉低木。
葉に先だち蝋細工のような光沢した黄色い花が咲きます。
カラウメ、ナンキンウメとも言います。
椿
(つばき)
ツバキ科ツバキ属の総称。
原種はヤブツバキと呼ばれる。
十二月末頃から咲き出します。
花が首から落花することから、武士に嫌われたことも。
山茶花
(さざんか)
ツバキ科の常緑小高木。
ヒメツバキ、茶梅ともいいます。
11月下旬から咲き出し、長期間観賞できます。
季語)冬
侘助
(わびすけ)
ツバキ科の常緑低木。
白、紅色の花が咲きます。
二月
満作
(まんさく)
マンサク科の落葉小高木。
黄色い四弁花が咲きます。不思議な花です。
梅
(うめ)
バラ科サクラ属の落葉高木。
中国原産で古くに日本に渡来しました。
観賞用、食用以外に香木としても重用されます。
お寺では、枝を儀式に使う散杖や、
数珠の原料として用います。
杏
(あんず)
バラ科サクラ属の落葉高木。
果樹としてあまりにも有名。
馬酔木
(あせび)
ツツジ科の常緑低木。
白い壷状の小さな花をたくさんつけます。
実は葉にアセボトキシンという毒があり、牛馬が食べると痺れを起こすことから馬酔木と名付けられました。
この葉を煎じると殺虫剤になります。
三月
山茱萸
(さんしゅゆ)
ミズキ科の落葉小高木。
黄色の四弁花が咲きます。
秋に赤い実を結び、この実は強壮薬になるそうです。
三椏
(みつまた)
ジンチョウゲ科の落葉低木。
枝が3本づつ分岐します。
枝先に5センチほどのポンポンのような花をつけます。
庭園には黄色と橙色があります。
辛夷
・拳(こぶし)
モクレン科の落葉高木。
大きな香りのある白色の六弁花をつけます。
つぼみが子どもの握りこぶしに似ているのでコブシ。
日向水木
(ひゅうがみずき)
マンサク科の落葉低木。
黄色い花が2,3個ずつ垂れて咲きます。
沈丁花
(じんちょうげ)
ジンチョウゲ科の常緑低木。
艶のある細い葉を密に持って、紅紫や白の小花がまとまって咲きます。
名前は香りを沈香と丁字を例えたもの。
日本の沈丁花は雄株がほとんどで、実を結ばないそうです。
木蓮
(もくれん)
モクレン科の落葉亜高木。
天に向かって紫色や白の花をつけます。
白の木蓮は特に白木蓮や玉蘭と呼ばれます。
木瓜
(ぼけ)
バラ科の落葉低木。
紅、淡紅、白、絞り色のかわいらしい花をつけます。
枝に棘があるので注意してください。
花梨
(かりん)
バラ科の落葉高木。
淡紅色の花をつけます。
実は黄色い卵型で、いい香りがしますよ。
硬い材木として有名で、花梨でできた横笛もあります。
季語)花:春、実:秋
「花梨の実 天賦をとめの 薫りの実」草田男
四月
枝垂れ桜
(しだれざくら)
枝の垂れる桜。庭園内に複数本あり。
楼門横の古桜は台風被害の後、現在治療中です。
桜
(さくら)
バラ科の落葉高木。
中国・ヒマラヤにも数種類ありますが、
日本に最も種類があり日本を代表する花。
古く「花」というと桜を指したそうです。
材は造船などにも用い、樹皮は咳止め薬になります。
「高円の 山の桜は いかにあらむ」
海棠
(かいどう)
バラ科の落葉小高木。
枝は紫色。
紅色の花を下向きにたくさんつけます。
季語)春
「海棠や 白粉に紅を あやまてる」蕪村
射干・著莪
(しゃが)
アヤメ科の多年草。林の下などあまり日の当たらないところに群生します。
黄と橙の斑点、紫の模様のある白い花を咲かせます。
季語)夏
山吹
(やまぶき)
バラ科の落葉低木。
5弁の山吹色の花をつけます。
季語)春
「ほろほろと 山吹ちるか 滝の音」芭蕉
石楠花
(しゃくなげ)
ツツジ科シャクナゲ属の常緑低木。
日陰を好みます。
紅紫色の花をまとめてつけます。
実は葉の裏に毛があります。
季語)春
「石楠花や 朝の大気は 高嶺より」水巴
牡丹
(ぼたん)
ボタン科の落葉低木。
花の王と呼ばれます。
昔から中国の皇帝や貴族に愛され、かけ合わせによって多くの品種がつくられました。
現在でも毎年新種が登場しております。
奥院には約80種前後の牡丹、白、赤、紅、ピンク、紫、黄など昔からの色や、最近では白に赤のストライプ、薄緑などがあります。
根皮は漢方で女性の浄血薬などに用いるそうです。
二十日草、深見草、名取草などの異称あり。
季語)夏
「牡丹散りて うちかさなりぬ 二三片」蕪村
五月
牡丹
躑躅
(つつじ)
ツツジ科の常緑低木もしくは落葉低木。
この辺りでは葛城山山頂のツツジが有名なように、
山地に多く自生しています。
赤、白、桃、紫、橙と多様な種類があります。
奥院には
4月末頃から見頃になります。
藤
(ふじ)
マメ科の落葉大木。
多品種ありますが大きく分けると
上向きに花が伸びる上がり藤、
下に花が垂れていく下がり藤に分けることができます。
4月末から5月はじめに白、紫の花が咲きます。
海老根・蝦根
(えびね)
ラン科の多年草。
根茎が海老の背に似ているのでエビネ。
エゴ
満点星
(どうだんつつじ)
サラサドウダンともいう。
小さな壺状で白色のかわいい花を多数つけます。
紅葉し、秋も美しい。
小手毬
(こでまり)
バラ科の落葉小低木。
中国原産だが古くから日本で観賞用に栽培される。
枝先に白の小花をたくさんつけます。
スズカケとも言います。
芍薬
(しゃくやく)
キンポウゲ科の多年草。
高さ約80cm。観賞用や薬用として栽培。
5〜6月に赤・白などの大きな美花を数個開きます。
皐月
(さつき)
ツツジの中の一種。
五月中旬頃から咲き始める。
六月
梔子
(くちなし)
アカネ科の常緑低木。
果実が熟しても口が開かないからクチナシというそうです。
白色六弁の花が開き、強い香りがあります。
実から取った色素は染料に用いられます。
山法師
(やまぼうし)
ミズキ科の落葉高木。
上に向かって大きな白い四枚の包葉を開きます。
遠くから見ると、
沢山の白い蝶が木に止まっているようにも見えます。
ポンテデリア
山百合
(やまゆり)
ユリ科の多年草。高さ1〜1.5m。葉は皮針形。
夏に赤褐色の斑点のある香りの強い白花が咲きます。
杜若
(かきつばた)
アヤメ科の多年草。水湿地に生える。
紫が一般的ですが、奥院には黄色も咲きます。
南天
(なんてん)
実ばかりが有名な南天も、この時期にちゃんと花が咲きます。
かわいらしい白い花です。
紫陽花
(あじさい)
ユキノシタ科の落葉低木。葉は対生し、広卵形。
初夏に四弁花の集まった大形で球状の花序をつけ、
淡黄色から青に、また紫ないし赤色に変わります。
泰山木
(たいさんぼく)
モクレン科の常緑高木。
葉は長楕円型で光沢があります。
芳香のある大きな白花をつけます。
北米原産だそうです。
下野
(しもつけ)
バラ科の落葉低木。
淡紅色の小さい花を密集してつけます。
石榴
(ざくろ)
立葵
(たちあおい)
七月
睡蓮
(すいれん)
スイレン科スイレン属の水草。
花が夜は閉じ、昼に咲き、蓮に似た形なのでこう呼ばれています。
6月〜7月、浄土庭園の宝池に咲きます。
蓮
(はちす・はす)
スイレン科の多年草。インド原産。
仏教と関わりの深い花です。
7月、庭園内の池、本堂前の境内に咲きます。
擬宝珠
(ぎぼうし)
ユリ科の多年草。
よく寺や橋の欄干の親柱に飾りとしてついているものを
「擬宝珠」と言います。
同じように葉の形が「宝珠」の形をしていることから
「擬宝珠」と呼ばれます。
薄紫の花をつけます。
山百合
(やまゆり)
沙羅
(しゃら)
沙羅双樹のこと。仏教と深いつながりのある木。
お釈迦様が涅槃をとられたときに、
枯れて鶴の羽のように白くなったことから聖樹とされる。
ただ、インドにしか無い木なので、
日本では夏ツバキをさして沙羅双樹と言います。
百日紅
(さるすべり)
ミソハギ科の落葉高木。中国南部原産。
幹の皮が猿でも滑りそうなほどなめららかなので、こう呼ばれます。
7月下旬より庭園内の各所で、赤、白の花が咲きます。
八月
百日紅
(さるすべり)
木槿
(むくげ)
アオイ科の落葉大低木。インド・中国原産。
九月
金木犀
(きんもくせい)
モクセイ科の常緑小高木。中国原産。
秋、橙黄色で芳香の強い小花をたくさんつけます。
日本のものは全て雄株で実をつけないそうです。
鍾馗蘭
(しょうきらん)
ヒガンバナ科の多年草。
黄、ピンク、白色の花が浄土庭園各所で咲きます。
十月
萩
(はぎ)
マメ科の落葉低木、もしくは多年草。
秋の七草の一。
紅紫、白色の小さな花をつけます。
檀
・真弓(まゆみ)
ニシキギ科の落葉低木。
五月に小さな花をつけ、秋に紅熟したかわいい実をつけます。
四季桜
(しきざくら)
十月から十二月にかけて咲く桜。
春の桜より花が小さい。
満開の時期が重なれば、
紅葉と桜という不思議な風情を味わうことができます。
十一月
椛
・紅葉(もみじ)
秋の代名詞「もみじ」だが実はカエデの通称。
浄土庭園は別名「紅葉の庭園」とも言われる。
楓
(かえで)
カエデ科カエデ属の総称。
実は日本に五十種類以上あります。
南天
(なんてん)
メギ科の常緑低木。
初夏に花をつけ、秋に赤い球状の実を房状につける。
薬としては喉にいい。
山茶花
(さざんか)
ツバキ科の常緑小高木。
紅色の花。
石蕗
(つわぶき)
キク科の常緑多年草。
水辺に群生する。
黄色い花を咲かせ、葉は円形。フキのようです。
十二月
椿
(つばき)
冬牡丹
(ふゆぼたん)